水野 教雄

みずののりお


陶芸 練り込み 瀬戸市指定工芸技術 1件
平成22年6月18日指定
保持者 瀬戸市東町 水野教雄 昭和25年4月19日生

保持者は瀬戸市指定無形文化財「陶芸 練り込み技法」の保持者であった初代水野双鶴氏の次男として瀬戸に生まれた。昭和47年に名古屋造形芸術短期大学彫塑専攻科を修了の後、釉薬研修のため名古屋工業技術試験所で研修し、昭和48年から作陶活動へと入った。作陶活動に入ってからは日展および日本新工芸展を主な活動場所とし、様々な賞を受賞してきた。
練り込み技法とは、色の異なる陶土を積み重ねてさまざまな文様を作り出す伝統技法のことで、その歴史は古く中国唐時代に始まる。
保持者は伝統的な文様を応用するのはもちろんのこと、これまでの練り込みではあまり使用されることがなかった写実的な文様にも挑戦されており、練り込みの新しい表現方法を日々求めて研鑽されている。

練込

柴田 明

しばた あきら


有線七宝 瀬戸市指定工芸技術 1件
平成22年6月18日指定
保持者 瀬戸市今池町 柴田 明 昭和17年7月16日生

近代七宝は尾張海東郡服部村(名古屋市中川区)の梶常吉に始まるとされる。天保四年(1883)頃に完成されたという七宝技術は海東郡遠島村(現在の七宝町)を中心に発展し、現在の尾張の伝統的工芸品と成るに至った。
保持者は三重県四日市市生まれ。愛知県立瀬戸窯業高等学校を卒業後(株)安藤七宝店に入社した。安藤七宝店は明治13年創業、尾張近代七宝技術を継承してきた会社で、保持者は伝統技法を踏まえた作品づくりを50年にわたって続けてきた。
保持者の作品は有線七宝の技法で、デザイン・素地の加工・模様付け・施釉・焼成・研磨という多くの工程を全て行っている。経験と高い技術が必要であり、まさに熟練の技が要求される。保持者は昭和45年以来日本伝統工芸展に36回入選、審査委員も努める日本を代表する七宝作家である。

加藤 廉平

かとう れんぺい


陶芸 黄瀬戸 瀬戸市指定工芸技術 1件
平成18年2月10日指定
保持者 瀬戸市窯元町 加藤廉平 昭和3年8月6日生

 江戸時代の尾張藩の御用窯であった加藤唐三郎家の系譜に連なる。初代唐三郎から10世唐三郎の3男に生まれ、伝来の「黄瀬戸」を研究の主眼に置き桃山陶の研究・再現に情熱を燃やしてきた。その胎土を美濃地方に求め、釉薬の調合にも様々な工夫を行い、その技の伝承に努めた。その一方で、文様には身近な草花に題材を求め、豊かな表現力を用いて自然描写を行い、感性豊かな魅力ある作品を数多く製作している。
 長男佳宏氏も父の直接指導を受け、日々研鑽に努めておりその伝統技法は継承されている。

加藤 錦三

かとう きんぞう


陶芸 織部 瀬戸市指定工芸技術 1件
平成18年2月10日指定
保持者 瀬戸市上水野町 加藤錦三 昭和4年5月13日生

 明治時代から続く水野の窯屋である加藤陣一の6男に生まれた。祖父である嘉三は、水野地区に石炭窯を最初に作った人で「水野焼中興の祖」と呼ばれている。25歳の時、水野出身の陶芸家加藤唐九郎と出会い、陶芸の道を志すことになった。特に「織部」の製作に意欲を燃やし、それに適した胎土・釉薬原料を近隣の山々に求めて焼成を重ねた。そしてついにこれまでに無い風合いと深みがあり、モダンで新鮮な作品を焼くことに成功している。特に織部釉の中の青色の美しさに秀でる。
 長男郁男氏が父の陶房にあってその技法の継承のための研鑽に努めている。

田沼 春二

たぬま しゅんじ


陶芸 灰釉 瀬戸市指定工芸技術 1件 
平成19年5月18日指定
保持者 瀬戸市川端町 田沼春二 昭和23年4月17日生

 保持者は瀬戸の陶芸家田沼起八郎の次男として生まれた。父起八郎は東京美術学校を卒業した洋画家であったが、昭和16年にやきものに魅せられ、瀬戸に窯を築いた。昭和21年の第1回日展に入選後瀬戸を代表する陶芸作家として活躍した。
 保持者は昭和47年に愛知県窯業訓練校を卒業後家業を継ぎ、本格的に陶芸の道に入る。そして最初に手がけたのは、彫紋の作品であった。新しい表現方法を模索してゆく中で、昭和62年頃から灰釉を使用するようになる。灰釉は土灰と長石を合わせたものだが、徹底的に灰汁を除去して美しい灰釉を生み出している。さらに2度塗り、3度塗りを重ね表情の変化を出す。彫紋については波紋を主に加飾し、自然の強さや柔らかさが表現されており、現代的でかつ気品あふれる作品になっている。

林 邦佳

はやし くによし


陶芸 色絵磁器 瀬戸市指定工芸技術 1件
平成19年5月18日指定
保持者 瀬戸市泉町 林 邦佳 昭和24年11月3日生

 保持者は千葉市に生まれ日本大学芸術学部彫刻科に進むが、在学中に東京国立博物館での「東洋陶磁展」を観て、中国明代の作品に衝撃を受け陶芸の道を志す。その後工業技術院名古屋工業技術試験所の研究生・職員して、中国陶磁の青磁や染付の研究を重ねた。八木一夫から「独学に勝る勉強はない」と教えられ、昭和49年に独立、独自に中国古陶磁技術を追い求めてきた。この中国古陶磁研究は、主に元代染付、明代の染付・白磁・豆彩・五彩・金襴手等に及びその技術の詳細な報告論文や実際の作品は各界から高く評価されている。

加藤 唐三郎

かとう とうざぶろう


陶芸 御深井 瀬戸市指定工芸技術 1件
平成20年5月9日指定
保持者 瀬戸市窯元町 加藤唐三郎 昭和23年10月21日生

 保持者は瀬戸の陶祖藤四郎の系譜に連なり、江戸時代尾張藩の御用窯を勤めた。初代唐三郎(家祖)の12世唐三郎(俊郎)の次男(幸次)として生まれた。愛知県立瀬戸高等学校卒業後作陶活動に入り、先代の下で伝統的な技術を学んでいった。同家では代々黄瀬戸・御深井・織部・安南手などの食器・茶器・装飾具などを焼成することを受け継いできた。保持者は家業の傍ら、先代に倣って日展に出品する。さらに瀬戸工芸会に入会し、東海伝統工芸展・日本伝統工芸展にも積極的に出品していった。保持者は黄瀬戸に中心を置いた活動を行ってきたが、唐三郎窯の独特な御深井釉の釉調を重視する御深井焼にも力を入れてきた。伝統工芸界では本地域を代表する作家であり、後輩の育成や陶芸文化の向上にも尽力している。