柴田 明

しばた あきら


有線七宝 瀬戸市指定工芸技術 1件
平成22年6月18日指定
保持者 瀬戸市今池町 柴田 明 昭和17年7月16日生

近代七宝は尾張海東郡服部村(名古屋市中川区)の梶常吉に始まるとされる。天保四年(1883)頃に完成されたという七宝技術は海東郡遠島村(現在の七宝町)を中心に発展し、現在の尾張の伝統的工芸品と成るに至った。
保持者は三重県四日市市生まれ。愛知県立瀬戸窯業高等学校を卒業後(株)安藤七宝店に入社した。安藤七宝店は明治13年創業、尾張近代七宝技術を継承してきた会社で、保持者は伝統技法を踏まえた作品づくりを50年にわたって続けてきた。
保持者の作品は有線七宝の技法で、デザイン・素地の加工・模様付け・施釉・焼成・研磨という多くの工程を全て行っている。経験と高い技術が必要であり、まさに熟練の技が要求される。保持者は昭和45年以来日本伝統工芸展に36回入選、審査委員も努める日本を代表する七宝作家である。