瀬戸市寺本町30
大昌山 宝泉寺。曹洞宗。本尊は釈迦牟尼佛、脇佛に地蔵菩薩、薬師如来が祀られているが、この薬師如来像は行基の作になるものとして名高く、約720年前に創立された当初の本尊であった。16世紀末天正年間に戦火によって消失したがその数十年後に雲興寺の興南によって堂が建立され延命地蔵尊を本尊として、大昌峰宝泉寺となった。天明年間には三殿堂を建立、その100年後には諸堂が一新されたと言う記録が残っている。尾張33カ所第26番札所、尾張城東西国33カ所第31番 札所としても知られている。年中行事では大槃若会、節分会、彼岸会、秋葉祭典等があるが、最も名高いものは薬師祭典(11月8日、11月12日)で、“お薬師さん”の呼び名で知られており瀬戸の季節をいろどる風物詩として市民に親しまれている。
投稿者: setopedia
宝生寺
ほうしょうじ
瀬戸市駒前町171
佛法山 宝生寺。曹洞宗。本尊は観世音菩薩を祀る。当初は弘法大師を本尊として原山(現西原町1丁目)にあったと言われている。約350年前の寛永9年(1632)に雲興寺15世興南義繁によって開創され、八丁寺(現西本地町1丁目)に移転し雲興寺25世全山紹道によって佛法山宝生寺として開山した。享保5年(1720)に山口川の大洪水にあい流失したため現地に再移転した。現住職は全山紹道より数えて16代となる。寺宝としては2代目代興柏春の真筆正法眼蔵があり、年中行事の中では1月5日の初えびすが名高い。又延命地蔵尊の夏祭りも地域をあげて例年とり行われている。
法雲寺
ほううんじ
瀬戸市深川町30
紫雲山 法雲寺。真宗大谷派。明治16年(1883)他所から移住した真宗の信徒のために、信徒自らが坊舎を建立したのが、その始まりであり、明治29年(1896)には本山より布教使・本多智淳を派遣した。明治35年(1902)には本堂建立後に寺厨を改築し賓館を増築し次第に形を整え、昭和2年(1927)3月22日に、岐阜県恵那郡苗木町にあった法雲寺を移して、真宗の説教場より寺院に昇格し、本多智淳師が初代の住職となった。本尊は阿弥陀如来立像、年中行事としては3月・9月の春秋彼岸会、7月の孟蘭盆会、11月の報恩講が主なものとして挙げられる。また本堂脇には第二次世界大戦の際に金属供出でなくなった梵鐘の変わりとして作られた陶製の梵鐘が置かれている。
平等庵
びょうどうあん
瀬戸市東町
洞の東町の奥に平等庵がある。平等庵は名古屋の熱田の旗屋町にある登和山青大悲寺の末寺で御本尊は阿弥陀如来である。この寺は修業寺で、住職は本元の青大悲寺で厳しい修業をした尼さんが派遣されてくる。修業寺であるから日課は大変厳格に守られている。朝3時に起床、3時から5時30分まで座禅、5時30分からおつとめ、7時に食事、7時30分から座禅、また食事は参禅するとだされる質素なものである。この寺に檀家はない。宝泉寺の檀家をすこしばかりあずかって月まいりをする程度である。お祭りは春の花祭りとお彼岸とお寺のお祭りがある。お寺のお祭りは年に1回、本元の青大悲寺から指定された日に位の高い尼さんが派遣されておこなわれる。その日には地元の洞をはじめ、名古屋から多くの信者が集まり、座禅やおつとめや説教が盛大におこなわれる。
東光寺
とうこうじ
瀬戸市三沢町1-429
薬王山 東光寺。臨済宗妙心派。本尊観世音菩薩。開創は永正元年(1504)9月 雪心宗白によって開山されたが、それ以前に奈良時代に行基によって水野山中の老桧から作られた薬師如来像が難病、不運に霊験があると言われ善男善女遠近より多く人が参詣したという。殊に東光寺薬師如来は眼疾を患う人には効果があり今日でも眼疾をなおすためのお参りの人が多く、お薬師(薬師如来命日)は10月8日、10月12日の両日となっている。他に行事のなかでは8月第4日曜日の地蔵祭りがある。
天晴寺
てんせいじ
瀬戸市東長根町205
大正6年(1917)10月東春日井郡品野村中品野に天晴山地明閣として建立発足、その後布教の至便と諸事情により大正10年(1921)5月に東印所町31番地に移転、大正15年(1926)12月付で教会設立願が認可され地明閣は日蓮正宗瀬戸教会と公称するに至った。戦後宗教法人令が交付され昭和27年7月15日付にて宗教法人地明山天晴寺と公称するに至った。その後急速な信徒増大と堂宇の老朽化が一段と目立つようになり、昭和45年(1970)12月現在地に移転新築現在に至る。当寺の山号と寺号の由来は、宗祖日蓮大聖人の著作観心本尊抄の「天晴れぬれば地明らかなり、法華を識る者は世法を得べきか」に由る。当寺は宗祖日蓮大聖人を未法の本佛と仰ぎ所顕の十界互具の大曼茶羅を本尊として二祖日與上人が謗厳誡を守って宗祖日蓮大聖人に仕えて証得したすべてを基範として包括法人たる日蓮正宗の教義を広め、儀式行事を行い広宣伝流布の為、信者を教化育成し、その他正法興隆、衆生済変の浄業に精進する為の業務及び事業を行っている。
長慶寺
ちょうけいじ
瀬戸市駒前町158
柳生山 長慶寺。曹洞宗。本尊は釈迦牟尼佛を祀り、開基は壺井開信、年中行事としては8月下旬の施餓鬼、3月の伏見稲荷春祭等がある。
宗林寺
そうりんじ
瀬戸市門前町6-14
妙延山 宗林寺。大正末期に日蓮宗身延総本山から布教所を開設したのが始まりで、その後龍現院日雨上人が身延山の末寺を移転して宗林寺を建立した。本尊二尊四士像であり、年中行事は新春祈祷会、初午、大黒天神祭、御会式、お盆、毎月の易断がある。またぜんそく封じ、おねしょ、不眠封じにごりやくがあると言う。
全宝寺
ぜんぽうじ
瀬戸市品野町2-40
大松山 全宝寺。曹洞宗。曹洞宗本尊は阿弥陀如来。年中行事としては大般若会、施餓鬼会、地蔵祭などがある。天平6年(735)に天台宗の寺として創設されたが、その後廃寺なったが、雲興寺十四世居雲宗準によって再興 曹洞宗に帰入した。永禄3年(1561)に品野城主戸田直光が尾州井田(現尾張旭市)の城主林三郎兵衛にせめ落とされた際に城跡に地蔵を祀るように言い残した。その城跡が「阿弥陀ヶ峰とりで跡」であり現在の全宝寺である。この時祀られたのは坐像石仏の地蔵尊であり、昔、村の子供がいたずらに地蔵尊にお粂をすえたところ、その年の夏村中の子供が疫病にかかったと伝えられている。以来夏の命日8月24日には老若男女総出のお祭をして村中の安全を祈ったと伝えられる。
仙寿寺
せんじゅじ
瀬戸市東菱野町31
福禄山 仙寿寺。曹洞宗。本尊は聖観世音菩薩、寺宝として明兆作の十六大善神画像がある。年中行事として大般若修行、十六大善神まつり、施餓鬼会等がある。開創は赤津雲興寺利翁田大和尚の隠棲として、享保3年(1718)2月にこの地に作られたのが始まりであり。その後廓林天外大和尚によって開山された。市民には十六善寺の呼び名で知られている。また当寺では、昭和48年(1973)に陶生病院・産婦人科におられました亀島先生はじめ、瀬戸の諸先生方々の手によって、『水子地蔵尊』が建立され、今では多くの信者の手によって守られている。