愛知環状鉄道株式会社は、昭和61年(1986)9月19日に資本金25億円で設立、平成24年(2012)7月現在の資本金は94億7530万円(公共団体74億7010万円、民間20億円520万円)で、昭和63年(1988)1月31日に開業している。現在、岡崎~高蔵寺間45.3㎞に23駅(両端駅も含む)あり、瀬戸市内には水野、瀬戸市、瀬戸口、山口の4つの駅がある。所要時間は、岡崎~高蔵寺間を66分である。また、JR中央本線名古屋から岡崎までの直通乗入列車も走る。
旧国鉄赤字ローカル線の岡多・瀬戸線を愛知県及び岡崎、瀬戸、春日井、豊田の沿線4市が中心となって、第3セクターで引継いだ路線である。岡崎~新豊田間19.5㎞は旧国鉄の岡多線、新豊田~瀬戸市内19.6㎞は新線区間の岡多線、瀬戸市~高蔵寺間6.2㎞は瀬戸線の一部区間として建設されたものである。この愛知環状鉄道の沿線は工業団地、住宅団地、大学、高校が数多く立地しており、名古屋東部の中核都市を結ぶ大都市近郊路線としての性格が強く、年間を通じて多くの通勤、通学の足となっている。
とりわけ、愛知万博の開催中は名古屋地区からの輸送対策として、JR中央本線からの直通列車エキスポシャトルを運転するなど、大量輸送としての大きな役割を果たした。万博終了後も輸送状況は順調に推移しており、都市型鉄道を目指し積極的な事業展開が図られている。