所在地 瀬戸市今林町
大津城跡は、別名「今林城」とも呼ばれ、山口の本泉寺西約500メートルほどの今林島に在る。「山口村古記」に「城構えは東西一町(丁)、南北二町(丁)、二重堀をめぐらし、午の方に大手門あり、城主は後宇多天皇の末孫大津八郎左衛門」と載せている。別の考証では、近江の大津奉行職を代々務めた家系の末裔である大津氏が弘治元年(1555)にこの地に築城、元亀・天正年間の頃(16世紀末)に廃城となったと伝えられている。
現在、城跡の一角である今林町内児童遊園に末孫の大津氏によって伝えられた由緒などを記載した碑文が建てられている。部分的な発掘調査で廃城前の時期の陶磁器が出土伝承を裏付けた。