目鼻石

めはないし


瀬戸市指定名勝 約530平方メートル
平成7年2月13日指定 所在地 瀬戸市十軒町・鹿乗町
所有者 水野川(建設省)
文化財 『尾張名所図会』記載の名勝地

水野川の河床に「目鼻石」と呼ばれる奇岩がある。天保年間の村絵図にすでに「目はな石」と記載されている。また『尾張名所図会』には、「奇岩所々にならび立つ中に、目鼻石とて恰も双眼鼻の如き自然の穴ある大石あり。是らのために川水せかれて白玉をなし、奔流するさま言語に絶えたり。」とある。
これは流水の浸食作用によって形成されたポットホール(甌穴)という自然景観で、大規模な例は豊川水系(東栄町)にある。それよりもここは、村人にとって大切な聖地であった。どんな干ばつの年でも、この目鼻石の孔穴を洗い浄めて祈れば、たちまち霊験あらたかに降雨があったという。

目鼻石