平成12年(2000)からはじめた、シンボルマークの制定、瀬戸100景募集事業やまるっと大回遊イベントの開催などの「まるっとミュージアム」の先駆け事業としての一つ。
やきものの街として長い伝統を持つ瀬戸には、ものを創造する喜び、表現する楽しさが人々の暮らしとともにある。そんな瀬戸の人々がつくる芸術(アート)に街のあちらこちらで触れることができるのが街角ギャラリーである。登録制で、約190件(平成27年現在)が「せと・まるっとミュージアム」のホームページで紹介されている。

瀬戸市薬師町2番地
招き猫ミュージアムは、「日本招猫倶楽部」の世話役をつとめる板東寛司・荒川千尋夫妻の個人コレクション数千点を展示する、日本最大の招き猫博物館。前身の「日本招猫倶楽部 招き猫ミュージアム」は、群馬県吾妻郡嬬恋村にあった。
平成17年(2005)3月、より多くの方々に広く招き猫の魅力を知ってもらいたいという夫妻の願いから、平成8年(1996)から官民をあげて「来る福招き猫まつりin瀬戸」の開催に取り組んできた瀬戸市に移転する運びとなった。
ミュージアムの企画運営の主体は、「来る福招き猫まつりin瀬戸」の立ち上げメンバーでもある陶磁器メーカー、株式会社中外陶園がつとめている。
ミュージアムの建物は、大正時代の瀬戸の洋館建築を彷彿させる。印象的な外観は、瀬戸中心市街地の新たなランドマークにもなっている。地元の造形作家・小澤康麿氏によるタイルや立体作品など、建物の細部にほどこされた猫の装飾を探す楽しみもある。
招き猫コレクションは、1)歴史 2)寺社もの 3)郷土玩具 4)主要産地別 5)珍品 6)雑貨などに分類され、日本文化の一面を伝える見ごたえのある展示となっている。
開館時間:午前10時から午後5時まで(入館は午後4時30分まで)
休館日:火曜日
入場料:大人300円、高・大学生200円、中学生以下無料
バーベキューサイトは、鳥原川に近い山の斜面にあるバーベキューのできるデイキャンプ場(日帰りのみ利用)。オートキャンプ不可。事前予約制のため、電話での予約が必要である。
利用期間
①4月末ごろ~7月上旬ごろ 土・日曜日、祝日
②7月中旬~8月末日(夏休み期間中) 毎日
③9月1日~同末ごろ 土・日曜日、祝日
利用時間
午前10時から午後3時30分
利用料金
中学生以上 300円
小学生 100円
小学生未満 無料
⇒「岩屋堂公園」を参照
愛知高原国定公園の一角を占める岩屋堂公園の入り口近くにあり、鳥原川にセキを設けて川を利用した全国的にも珍しい天然の流水プールがある。
なお、以前あった50mプールは、毎年小中学校の夏休み期間にあわせて開設されてきたが、昭和34年(1959)の建設から50年以上を経過し施設が老朽化したこと、プール裏手に面する鳥原川対岸の山林で落石の恐れのある個所が発見され、プールの安全運営に懸念があることから、平成24年(2012)閉鎖された。
⇒「岩屋堂公園」を参照
瀬戸市仲洞町31番地
窯垣の小径の途中にあった窯元の旧家(旧寺田家住宅)を改修し、「(仮称)洞町まちかど資料館」として整備に着手。平成7年(1995)3月19日に開館した。公募により、総数73点から選ばれた「窯垣の小径資料館」を正式名称と決定。
「窯垣の小径資料館」には、明治・大正期に一世を風靡した「本業タイル」で装飾した浴室や瀬戸染付の便器が保存されており、洞町の歴史や文化の紹介をしている。地元の「洞町文化会」(平成3年(1991)5月発足)が管理運営を行っており、資料館ボランティアによる館内の説明や心温まるおもてなしが人気である。
開館時間:午前10時から午後3時まで(水曜日休館)
⇒「窯垣の小径」を参照
⇒「窯垣の小径ギャラリー」を参照
瀬戸市安土町23番地
瀬戸市安戸町に残されている「北川民次のアトリエ」は、北川民次がメキシコから帰国し、瀬戸で腰をすえて創作活動を始めた昭和18年(1943)から昭和45年(1970)ごろまで使われていた。アトリエの建物は、大正時代の陶器工場の作業場。このアトリエから、画伯の代表作が次々と誕生した。アトリエには、よほど親しい人でも入室させてもらえなかった。
土地が平成4年(1992)に個人所有者が瀬戸市に寄附がなされ、建物は平成5年(1993)に遺族から瀬戸市に寄附がされた。
現在、「北川民次のアトリエを守る会」が春と秋の年2回、アトリエ公開を行っている。
瀬戸市川平町79番地
定光寺ホタルの里は瀬戸市の北部にあり、定光寺自然休養林の豊かな自然に囲まれている。
ホタルの里は、地域の住民らでつくる「定光寺ほたるの里の会」が管理する。もともとは、「水野地域まちづくり協議会」がほたるが生息できる自然環境を市民の手でつくっていこうと平成10年(1998)から整備を開始、平成12年(2000)にほたるの里の会として独立した。
毎年、飛翔期(6月中旬)にあわせて一般公開している。
ほたるの里の会では会員を募り、1家族1年間2,000円の会費により運営している。会員はほたるの優先鑑賞ができ、棚田管理、里山体験学習、炭焼き・陶芸品焼きやほたる鑑賞会といった各種行事に参加できる。