瀬戸陶土層は、一般に下部より八床珪砂層、水野粘土層に区分されており、水野粘土層の比較的上部に木節粘土が堆積したものである。
八床珪砂層は、主として石英砂(珪砂)よりなり、含石英粒粘土(蛙目粘土)になっている部分があるが珪砂にわずかな粘上が入っており、そのほか長石・有色鉱物・重鉱物の混った砂層である。分級淘汰を受けているので偽層も見られる。蛙目粘土と珪砂は、複雑に入り込んで堆積しているが、全体的にみれば蛙目粘土がレンズ状の層となっている。
水野粘土層は、基盤のくぼみに断続的に堆積したもので、多くは八床珪砂層の上位にあるが、その間連続して分布していない。粘土は、主として細粒雲母質砂質粘土(キラ層)・含石英粒粘土(蛙目粘土)・灰白色粘土・青灰色粘土または含炭質物粘土(木節粘土)などからなり、主として花崗岩類の風化分解物からできたものである。粘土の多くは淡青色ないし灰白色で、レンズ状に粘土混り細粒砂の薄層を挟在しているが、粘土成分の特に多い所に、細粒石英と長石風化物と思われる乳白色の粘上が混じって、蛙目粘土に似た様子を示すこともある。しかし、蛙目粘土に比較すればよく淘汰されている。粘土層中、最も良く分級淘汰された粘土が木節粘土である。暗灰色、時には黒色に近い色をし、炭質木片を挟有していて植物化石もほとんどこの層から産出している。
投稿者: setopedia
瀬戸層群
せとそうぐん
伊勢湾から濃尾平野の周囲に鮮新統といわれる砂礫を主とする河成・湖成層が厚く堆積している。これは、この地区を中心として隆起山脈の形成と他方で沈降盆地が生ずるような地殻運動が鮮新世に起こり、その結果、盆地内に周囲の隆起山地から供給された砂礫を主とする堆積物が形成された。それらは、濃尾平野東部では瀬戸層群、知多半島では常滑層群、三重県では奄芸層群と命名されている。
瀬戸層群は、下位から上位へ瀬戸陶土層、矢田川累層(水野砂礫層・尾張夾炭相、猪高相)に区分できる。
菱野断層
ひしのだんそう
瀬戸地域には、笠原断層、暁断層、菱野断層及び猿投山北断層からなる主要な断層がある。
菱野断層は東南東-西北西方向であり、東南東方向の延長は花崗岩類の中へ入り不明である。本断層の南側には基盤の花商岩が露出し、やはり南側の地塊が隆起している。
猿投山北断層
さなげやまきただんそう
瀬戸地域には、笠原断層、暁断層、菱野断層及び猿投山北断層からなる主要な断層がある。
猿投山北断層は北東-南西方向を示し、花崗岩類の中を通っている。本断層は、花崗岩類に幅約1mの明瞭な破砕帯として確認でき、深い断層谷として追跡できる。瀬戸市域では断層の南東側の地塊が地形的に高く、北西側地塊に分布する水野砂礫相などは、南東側に分布しないことから、南東側地塊の隆起と考えられる。
瀬戸地域は、東南東-西北西方向の断層運動と猿投山を中心とする地域の隆起によって地質構造が発達した。断層運動は、品野層堆積後から現在まで継続して活動していたと推定され、花崗岩類が侵食されてできた堆積盆地内に品野層が堆積し、断層運動を受けて部分的に侵食され、地形は平坦化された。品野層の上に花商岩の風化物が瀬戸陶上層として堆積し、断層運動を受けわずかに侵食作用を受け、その上に矢田川累層が堆積し、再び断層運動を受けたと考えられる。
笠原断層
かさわらだんそう
瀬戸地域には、笠原断層、暁断層、菱野断層及び猿投山北断層からなる主要な断層がある。
笠原断層は、東南東-西北西方向の明瞭な断層崖を示し、地形によって追跡できる。また、この断層は定光寺町付近で分岐し、北側を笠原北断層、南側を笠原南断層とした場合、笠原南断層は東南束の延長部で明瞭な断層崖(地域外)を示す。両断層とも南側が上昇している。
暁断層
あかつきだんそう
瀬戸地域には、笠原断層、暁断層、菱野断層及び猿投山北断層からなる主要な断層がある。
暁断層は旧開発鉱山内を通り、東南東-西北西方向である。東南東方向の延長は不明であるが、片草川沿いに花崗岩が侵食され破砕状であり、片草川の北側に品野層が分布し、南側に分布しないことなどから断層が推定される。
物見山(七城ヶ嶺)
ものみやま
三国山
みくにやま
瀬戸市東方に位置し、かつての尾張、美濃、三河の3つの国を分ける本地域の最高峰(標高701m)である。猿投山北断層に面する南斜面はやや急峻であるが、北斜面は緩やかで、稜線は丸味をおび、小谷が深く入り込むという花崗岩山特有の地形を呈しており、本山も著しく風化作用が進んでいる。山頂には名古屋統制無線中継所や展望台があり、遠く御岳山や伊勢湾を望むことができる。
東国山
とうごくさん
猿投山
さなげやま
「千古に清き猿投山…」と瀬戸市歌に歌われる猿投山は、瀬戸市と豊田市の市境に位置する。猿投山塊は、恵那山地の隆起帯の南西延長部にあり、北側を猿投山北断層、南側を猿投-境川断層によって切られ、周りより高まった地塁山地である。「猿投型花崗岩」の名で示されるように、全山が花崗岩から成っている。新鮮な岩肌が見られる所は少なく、著しく風化作用が進んでおり、白い山肌がここかしこに見られる。山間にはいくつもの小さな清流がながれ、本市側の山麓にはアカマツを主体とした雑木林、山腹にはヒノキの造林地があり、市境を越えた山頂付近の西の宮、東の宮あたりは樹齢100年を越える大きなスギがうっそうと茂っている。また、豊田市側の山腹には、国の天然記念物に指定されている珍しい菊石(球状花崗岩)が見られる。



