国指定工芸品 1躯
大正元年9月3日指定 所在地 瀬戸市深川町 所有者 深川神社
文化財 高さ51センチ 時代 鎌倉時代(伝陶祖藤四郎作)
狛犬は通常は阿吽(あうん)一対で、神社境内の守護などのためにつくられる。深川神社の神宝である陶製狛犬は瀬戸の陶祖藤四郎が製作して奉納したと伝えられる。現在残っているのは口を閉じた吽型の一体のみである。この狛犬は陶製としては大型で、高さ51センチ、胴径24×39センチあり、へらの痕も鋭くたて髪は櫛目を使って美しい。全体に淡黄緑色の灰釉が施されている。前脚が江戸時代の神社火災で損失し、木で補修されている。
大正2年に国宝に指定されたが、昭和25年の文化財保護法で重要文化財に指定された。なお近年の窯跡調査で本例に類似した窯跡の出土例が殆ど見られず、室町時代初頭のころまで制作年代を下げて考える説もある。