国指定工芸品 1口
平成7年6月15日指定 所在地 愛知県陶磁資料館 所有者 愛知県
文化財 高さ37.5センチ 時代 平安時代(久安二年銘)
灰褐色陶胎、やや砂質の焼締陶製五輪陶容器である。五輪陶とは地輪をかたどる台座、水輪をかたどる身、火・風・空輪をかたどる蓋から構成され、経塚造営の際の経塚又は経塚外容器と考えられるものである。
本器内外には多くの銘文が刻まれ、「久安二年(1146)七月廿八日 申時造了 清原重安造之」、「願主沙門良忠持範房」、「遠海新所之立焼(現湖西市新所湖西窯)」など作者・製作年代・製作地が判明する稀有な例であり、また五輪塔形経容器としても平安時代の貴重な作例である。浜松市浜北区根堅勝栗山出土と伝えられている。