渥美灰釉芦鷺文三耳壷

あつみかいゆうあしさぎもんさんじこ


国指定工芸品 1口
昭和51年6月5日指定 所在地 愛知県陶磁資料館 所有者 愛知県
文化財 高さ39.3センチ 時代 平安時代末期

渥美半島にはおよそ500基ほどの中世窯があったと推定されており、瀬戸窯・常滑窯に次ぐ大規模な窯業生産地だった。この渥美窯の製品は碗・鉢・壺・甕などの日用雑器だったが、広口瓶・短頸壺・経筒外容器などの特殊器種もあり、それらには蓮弁文・袈裟襷文などの文様が施されたものもあった。
本品は口径16.5センチ、胴径34.0センチ、底径13.5センチで、12世紀に製作されたものと推定され、埼玉県出土と伝えられてきた。肩の部分の袈裟襷文と全面に描かれた芦の生えた川辺に戯れる鷺の絵からこの名称が付けられた。国宝の渥美秋草文壺と並び絵画的にも高く評価されている。

渥美灰釉芦鷺文三耳壺