山口道

やまぐちみち


名古屋城下の東の玄関口であった出来町から瀬戸の山口方面に向かう街道を三州街道といった。

本道は森孝新田(名古屋市名東区)の四軒家を南東に下るが、そのまま東進して本地ヶ原を横切るのが山口道(山口街道)である。村絵図には菱野山口名古屋往来とも記載される。

山口道は本地を過ぎ、菱野でまず、北の瀬戸三州小原道を分け、さらに進むと山口川の南北に分かれる。川北の道は三州小原道に合流し、川南の道は三州広見道、三州八草道に合流していた。

山口道

 

 

 

 

 

大桜の道標

 

山口道が三州小原道に通じる里道と分かれる分岐点には、大きな桜の木の下に、高さ約90㎝、横幅約70㎝の自然石(地中に約60㎝埋もれていると聞く)に「右 山口よりさなげ みち 左 せとしなのより ぜんこうじみち」と彫られた道標が建っていた。この道標は、現在は約50m西に移されている。

坂上の道標

本地地区には、もう一つ坂上町に道標がある。それは出来町線の南浦橋を渡って坂を登った三又路の西側にある船形の石像(右側のもの)に「右本地原 左やざこ」と彫られている。