猿投灰釉多口瓶

さなげかいゆうたこうへい


国指定工芸品 1口
昭和50年6月12日指定 所在地 愛知県陶磁資料館 所有者 愛知県
文化財 高さ21.5センチ 時代 平安時代初期

愛知県三好市の黒笹36号窯からの出土品で、いわゆる猿投窯の製品である。高さ21.5センチ、口径6.5センチ、胴径15.9センチ、底径8.9センチ。
長頸口の周りに4個の小口頸を付けた器形で、多嘴瓶(たしへい)とも称する。やや外開きの口唇は縁帯状に整形され、丸味のある胴部の肩から4個の小口頸が付き、それぞれの基部は面取り整形されている。付高台の中央部は焼き割れて欠損しているが、ほかは良好である。全体に暗褐色を呈するが、口縁から肩にかけて厚く灰釉が掛り、自然釉との区別が難しいので原始灰釉と呼ばれる。

猿投灰釉多口瓶